Audibleのおすすめ再生速度は？ 頭に入る速度をエビデンスと合わせて紹介！

Audible（オーディブル）には再生速度を変更する機能があり、0.5～3.5倍まで0.05倍刻み（PCは0.1倍刻み）で調節して朗読を楽しめます。

ただしタイパを重視するあまり、内容が頭に入っていないのでは本末転倒です。

この記事ではオーディブルのおすすめ再生速度について、頭に入る速度をエビデンスと合わせて紹介していきます。

音声の倍速再生は2.0倍以下が良いエビデンスを紹介

日本教育工学会論文誌に掲載されている論文「 映像コンテンツの高速提示による学習効果の分析」によると、映像コンテンツの倍速再生は以下のような研究結果が示されています。

• 1倍速，1.5倍速，2倍速の3種類の提示速度で被験者75名に視聴させる
• 「最も聞きやすかった提示速度」は1.5倍が約60％、1.0倍が40％弱、2.0倍はごくわずかだった
• 「音声情報を聞き取るのに苦労した」という質問項目では、2.0倍で視聴した際には1.5倍より難易度が高いという回答が2以上倍多かった

1.0倍と1.5倍による聞き取りでは大きな差はないという結果が出ており、2.0倍まで引き上げると圧倒的に聞き取りづらいという結果が出ています。

ただし集中してオーディブルを楽しむ場合と、ながら聞きをする場合では身の入りやすさが変わってくると考えています。

この論文についても試験形式で実験した結果なので、映像を真剣に見た場合の結果です。

片手間で集中力が散漫な状態では倍速再生の音声を聞き取りづらくなるため、この記事でおすすめする再生速度は集中して聴く場合のおすすめ再生速度だと考えてください。

Audibleのおすすめ再生速度は作品ジャンルによって変わる

Audible（オーディブル）の再生速度変更機能は、作品のジャンルや個人の聴き方に応じて適切な速度を選ぶことで、より効果的に活用できます。

以下からジャンル別のおすすめ再生速度とその根拠を解説していきます。

小説など文学作品は1.1～1.2倍を推奨

小説や文学作品は再生速度を上げる明確なデメリットが3つあります。

• 間や緩急といった朗読者の意図が伝わりづらくなる
• 声のピッチが上がってしまうので登場人物の聞き分けが難しくなる
• 登場人物の個性を損なう可能性がある

文学作品はストーリー仕立てになっているため、セリフの意図が倍速再生で変わってしまう可能性が高いジャンルです。

特に推理・ミステリ・恋愛など心理描写が多いジャンルでは、そもそも倍速再生自体を推奨しません。

勉強をするなら1回目は倍速なし、2回目以降は1.2～1.5倍

教育目的でオーディブルを利用する際、インプットとアウトプットの両方が重要です。

1回目は集中して聞き取り、実際にノートに書き込んでみたり、スマホやPCにメモしておくなどの方法で要点をまとめましょう。

2回目以降はながら聞きでも良いので、今朗読している箇所の先の情報を覚えているかという点に注目して聞いてみると情報が自分にインプットされているかを確認できます。

ビジネス書・自己啓発書は1.5～2倍でもOK

教育目的の内容だと未知の単語や専門用語が飛び出してきますが、ビジネス書・自己啓発書というジャンルは単語や文脈が一般的で理解しやすいという特徴があります。

論点や結論も明確なジャンルなので、もっとも倍速がマッチするジャンルだと言えます。

語学学習はむしろ再生速度を落としてみよう

オーディブルには英語のリスニング力を鍛えるための本もラインナップされており、初心者のうちは再生速度を落とすのもおすすめです。

ハウツー本ではなく洋書で本格的に取り組みたい際にも再生速度を落としてみると聞き取りやすくなります。

Audibleの再生速度に関するよくある質問まとめ

この項目ではAudible（オーディブル）の再生速度に関するよくある質問と、その回答について紹介していきます。